血液検査結果の読み方3
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その他の血液検査
炎症マーカー(cCRP/SAA)
血液中にあるタンパク質の一種で、体のどこかに炎症があると高値を示す急性の炎症マーカーです。健康状態を把握する指標として利用されます。
- 高値:外傷、感染症、自己免疫疾患、腫瘍など
- 低値:特になし
心臓病マーカー(NT-proBNP)
心臓の筋肉に負担がかかった際に放出されるホルモン(BNP)を測定します。従来,心臓病の検出にはレントゲンや心電図など大がかりな検査が必要でしたが,(あくまで簡易検査ではあるものの)少量の血液での検査で可能となります。
- 高値:心臓病(弁膜症、心筋症など)
- 低値:特になし
腎臓病マーカー(シスタチンC/SDMA)
従来の腎機能評価法よりも早期に腎臓病を検出できるといわれる新しい腎臓病マーカーです。体型や検査タイミングの影響が少なく、早期腎障害の検出に特化しているのが特徴です。
- 高値:腎臓病
- 低値:特になし
甲状腺ホルモン(T4)
甲状腺から分泌され、代謝を亢進させるホルモンです。年齢を重ねることで犬では低値になりやすく,活発さの低下,低体温,肥満といった症状が現れます。猫では高値になることが多く,荒い呼吸,高体温,嘔吐,削痩などが見られます。
- 高値:甲状腺機能亢進症
- 低値:甲状腺機能低下症
血液検査で測定した検査項目について簡単にまとめたものです。検査結果と合わせて見ていただき,現状を正しく理解していただければと思います。また,異常値であるからといって病気であるとは限りません。他の検査の結果や現在の状況をふまえ総合的に判断することが必要ですので,ご不明な点がございましたら当院にご相談ください。